Instagramタグ投稿のグリッド反映ルール|UGCを並べる前に決める選定基準

Instagramで、自分がタグ付けされた他者の投稿をプロフィールグリッドに並べられるようになりました。これまでタグ付けされた投稿は「タグ付けされたコンテンツ」タブの奥にしまわれ、プロフィールを訪れた人がわざわざタブを切り替えない限り目に入りませんでした。今回の変更で、顧客やクリエイターが撮ってくれた写真を、自社の投稿と同じ面に並べられるようになります。
便利な一方で、企業アカウントが何も決めずに使い始めると、グリッドの世界観が崩れたり、投稿者との関係がこじれたりするおそれがあります。タグ付け投稿は他人の著作物であり、どの投稿を載せ、どれを載せないかは、そのままブランドの見せ方の判断になるからです。
この記事では、2026年9月22日時点で確認できる一次報道をもとに機能の仕様を整理したうえで、企業がタグ投稿をグリッドへ反映する前に決めておくべき選定基準、並べ方のルール、許諾の取り方、非表示の判断までを1本にまとめます。UGC活用の一般論ではなく、「グリッドに載せるかどうか」の運用判断に絞って解説します。
この記事の要点
- 2026年9月10日発表の新機能で、タグ付けされた投稿を自分のグリッドへ追加できる
- 追加しても元投稿は複製も削除もされず、グリッドからはいつでも外せる
- 企業は「載せる基準」「載せない基準」を先に文書化してから使い始めるべき
- グリッド上のUGCは全体の2〜3割程度に抑えると世界観を保ちやすい
- 見え方は双方のアカウント設定に左右されるため、許諾と公開範囲の確認を必ず挟む
タグ投稿をグリッドに追加できる新機能の概要
タグ投稿のグリッド反映とは、他のアカウントが投稿し、自分がタグ付けされたフィード投稿を、自分のプロフィールグリッドにも表示できる機能です。TechCrunchの2026年9月10日付の記事によると、Instagramは同日から提供を始めており、リポストのように同じ内容を再投稿しなくても、他者の投稿を自分のプロフィールで見せられるようになりました。
同日のSocial Media Todayの記事では、グリッドに追加された投稿はサムネイル右上にタグアイコンが付いて表示されると説明されています。つまり、閲覧者から見て「自社が投稿したもの」と「タグ付けされて載せているもの」は区別できる状態です。企業にとっては、自社制作物と顧客の声を同じ面に並べつつ、出どころを誤認させない仕組みがあらかじめ用意されていると捉えられます。
なお、2026年9月22日時点で、国別の提供スケジュールやアカウント種別ごとの制限についてInstagramの公式ヘルプでまとまった説明は確認できていません。日本のアカウントでメニューがまだ表示されない場合は、段階的な提供の途中である可能性が高いと考え、アプリを最新版に更新して様子を見るのが現実的です。
グリッドへ追加できる3つの入口
追加の入口は3つあると報じられています。タグ付けされたときに届くDMの通知から追加する方法、タグ付けされた投稿そのものから追加する方法、プロフィールの「タグ付けされたコンテンツ」タブから追加する方法です。Engadgetの報道では、投稿右上の三点メニューや、タグ付けタブでの長押しから操作できると説明されています。
企業運用では、入口ごとに担当の動き方を決めておくと迷いません。通知からの即時追加は判断が早すぎて事故の原因になりやすいため、原則はタグ付けタブからまとめて選定し、承認後に追加する運用をおすすめします。通知は「候補が来た」という合図として扱い、その場では追加しないルールにしておくと安全です。
入口が複数あるということは、担当者が複数いるアカウントでは誰がいつ追加したのかが分かりにくくなるということでもあります。管理画面に操作履歴が残るかどうかは2026年9月22日時点で公式に示されていないため、追加や削除をした際は社内のチャットや台帳に記録する習慣をつけておくと、あとから経緯を追えます。
元投稿・タグ付けタブとの関係
TechCrunchによると、グリッドに追加しても元の投稿は削除も複製もされず、自分のプロフィールからはいつでも外せます。外してもタグ付けタブからは消えません。元投稿のいいねやコメントは投稿者側に積み上がるものと考えられ、自社のグリッドに置いたからといって自社の投稿数が増えるわけではありません。
Engadgetによれば、追加した投稿は既定では新しい順にグリッドへ並び、2026年6月に始まった「グリッドの並べ替え」機能で位置を手動調整できます。以下に、2026年9月22日時点で報道から確認できる仕様を整理します。
| 項目 | 確認できた内容 | 確度 |
|---|---|---|
| 発表日 | 2026年9月10日(TechCrunch・Social Media Today) | 高 |
| 追加の入口 | DM通知・投稿本体・タグ付けタブの3つ | 高 |
| 元投稿への影響 | 複製も削除もされない | 高 |
| グリッドでの見え方 | サムネイル右上にタグアイコン | 高 |
| 並び順 | 既定は新しい順、並べ替えで調整可 | 中 |
| 見える範囲 | 自分と投稿者、双方のアカウント設定に依存 | 中 |
| 国別の提供範囲 | 公式の詳細説明は未確認 | 未確認 |
共同投稿・リポスト・固定表示との違い
タグ投稿のグリッド反映は、共同投稿よりも参加のハードルが低く、リポストよりもプロフィールでの存在感が強い中間の選択肢です。似た機能が増えているため、使い分けを整理しておかないと「どれで見せるべきか」で社内の判断がぶれます。
共同投稿(コラボ投稿)は、公開前に双方が合意して1つの投稿を共有する機能で、企画段階から相手と組む施策向きです。一方でタグ投稿のグリッド反映は、相手がすでに公開した投稿を、あとからこちらの判断で自社プロフィールに並べる機能です。相手の事前合意がなくても操作自体はできてしまう点が、運用上もっとも注意すべき違いです。
リポストは主にフォロワーのフィードへ再配信する動きで、プロフィールの常設面には残りにくい性質があります。固定表示は自社投稿の中から最大3件を先頭に置く機能で、他者の投稿は対象外です。役割を比べると次のようになります。
| 手段 | 相手の関与 | 主な表示面 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 共同投稿 | 公開前に合意が必要 | 双方のグリッド | 企画型のタイアップ |
| タグ投稿のグリッド反映 | 操作に合意は不要 | 自社グリッド(タグアイコン付き) | 公開済みUGCの常設展示 |
| リポスト | 不要 | フォロワーのフィード中心 | 話題の一時的な拡散 |
| 固定表示 | 対象外(自社投稿のみ) | グリッド先頭 | 初見訪問者への導線 |
使い分けの判断軸はシンプルで、「公開前に相手と内容を詰めたいか」と「自社プロフィールに常設したいか」の2つです。公開前に内容をすり合わせたい案件は共同投稿、すでに公開された良質な投稿を常設で見せたい場合はタグ投稿のグリッド反映、一時的に話題を広げたい場合はリポストと考えると、社内の議論が早く収束します。
共同投稿で進めるべき案件まで「あとでタグ投稿を載せればいい」と済ませてしまうと、相手側の期待とずれが生まれます。タイアップ企画のように役割分担や公開順を決めるべき案件は、共同投稿の進行表で管理するのが基本です。
また、タグ投稿のグリッド反映は、フィード投稿のタグ付けを前提とした機能として報じられています。ストーリーズでのメンションが対象になるかどうかは、2026年9月22日時点の報道からは確認できません。ストーリーズで紹介されたUGCを常設したい場合は、従来どおりハイライトにまとめるなど、既存の手段と組み合わせて考えるのが確実です。
共同投稿を使う場合の役割分担や修正窓口の決め方は、以下の記事で詳しく解説しています。
グリッドに載せる基準と載せない基準
グリッドに載せるタグ投稿は、「初めて訪れた人が見て、購入や来店の後押しになるか」で選ぶべきです。単にタグ付けされたから、いいねが多いからという理由で並べると、プロフィールが寄せ集めの印象になります。判断基準は、担当者が変わっても同じ結論になるよう文書にしておきます。
支援現場で見ていると、UGCをうまく活かしているアカウントほど、載せる理由よりも載せない理由を先に決めている傾向があります。良い投稿を選ぶ基準は担当者の感覚に寄りがちですが、載せてはいけない投稿の条件は明文化しやすく、事故防止に直結するからです。
載せる投稿の条件
載せる候補になるのは、商品やサービスの使用場面が具体的に伝わり、写真や動画の品質が自社投稿と並べても見劣りしない投稿です。加えて、投稿者のアカウント自体が健全で、過去の投稿にブランドと相容れない内容がないことも確認します。グリッドに置くと、閲覧者はその投稿をきっかけに投稿者のプロフィールへ移動するためです。
載せる基準(すべて満たすもの)
- 商品・サービスの使用場面や効果が具体的に伝わる
- 画質・構図が自社投稿と並べても違和感がない
- 投稿者から掲載について了承を得ている
- 投稿者の過去投稿にブランド毀損の懸念がない
- キャプションに誤った商品情報や誇大な表現がない
選定の段階では、1つの投稿だけでなく候補全体のバランスも見ます。同じ商品の投稿ばかり、同じ年代の投稿者ばかりが並ぶと、閲覧者は「自分向けではない」と感じて離脱しやすくなります。候補を並べてみて、商品の種類や利用シーン、投稿者の属性に偏りがないかを確認し、足りない場面は自社投稿で補う発想を持つとグリッド全体の説得力が増します。
載せない投稿の条件
載せない判断が必要なのは、法令や業界ルールに触れるおそれがある投稿です。たとえば化粧品や健康食品で効果効能を断定しているキャプション、医療・金融など表現規制が厳しい分野の体験談は、自社が掲載した時点で自社の広告表現と受け取られる可能性があります。他人の投稿でも、自社グリッドに並べれば自社の発信として見られると考えておくべきです。
また、未成年が写っている投稿、第三者の顔が大きく写り込んでいる投稿、競合商品が目立つ投稿も避けます。報酬を支払ったインフルエンサーの投稿を載せる場合は、元投稿に広告であることの表示があるかも確認してください。表示がない投稿を並べると、ステルスマーケティング規制の観点で自社側の説明責任が問われかねません。
載せない基準(1つでも該当したら見送り)
- 効果効能の断定など、薬機法や景品表示法に触れるおそれのある表現
- 報酬のある投稿なのに広告表示がない
- 未成年や第三者の顔が本人の同意なく写っている
- 競合商品や他社ロゴが目立つ
- 投稿者との連絡が取れず、掲載の了承が得られない
UGCそのものを増やし、広告や販促へ展開する全体設計については、以下の記事もあわせてご覧ください。
グリッドの世界観を崩さない並べ方のルール
グリッド上のタグ投稿は、全体の2〜3割程度に抑えるのが目安です。これは統計に基づく数値ではなく、支援現場でプロフィールの印象を保ちやすいと感じている運用上の目安ですが、比率の上限を決めておくこと自体に意味があります。上限がないと、タグ付けが多い時期にグリッドが他人の投稿で埋まり、自社が何を伝えたいアカウントなのかが見えなくなるからです。
タグ投稿は既定では新しい順に並ぶため、追加した直後はグリッドの先頭付近に来ます。プロフィール訪問者が最初に見る上段3列は、自社の世界観と導線を伝える場所です。上段にはタグ投稿を置かず、2段目以降に混ぜるルールにしておくと、第一印象を自社でコントロールできます。
比率の考え方は、アカウントの目的によって調整します。商品の使用感が購買の決め手になるコスメや雑貨、飲食店では、顧客の投稿が信頼材料になるため比率をやや高めにしても機能します。一方で、ブランドの世界観そのものが商品価値になっているアパレルや高価格帯のサービスでは、自社制作の投稿を主役に据え、タグ投稿は補助に留めるほうが印象を守れます。
配置と色味をそろえる
タグ投稿は撮影者も機材もばらばらなので、色味や明るさが自社投稿とそろいません。1列に同じ色調の投稿が縦に並ぶと偏りが目立つため、並べ替え機能を使ってタグ投稿を斜めに散らす、暖色と寒色を交互に置くといった配置の工夫が効きます。サムネイル右上のタグアイコンが連続すると雑然とした印象になるので、隣り合わせにしないことも意識します。
もう1つ大切なのは、グリッドの「テーマの流れ」です。新商品の告知が続く時期には、その商品を使ったタグ投稿を近くに置くと、告知と実際の使用例が並んで説得力が増します。反対に、キャンペーン終了後もその時期のタグ投稿が上位に残ると情報が古く見えるため、月に1回は並び順を見直す時間を取りましょう。
配置を決める際は、スマートフォンの実画面で確認することが欠かせません。パソコンの管理画面と比べてサムネイルが小さく、タグアイコンや文字入りの画像が目立ち方を大きく左右します。並べ替えた直後に、一般の閲覧者と同じ状態でプロフィールを開き、上から数段をスクロールして違和感がないかを確かめてください。
入れ替えの頻度と外すタイミング
タグ投稿はいつでも外せるので、常設展示というより入れ替え前提の展示棚と捉えると運用しやすくなります。季節商品が終わった、投稿者が元投稿を削除した、投稿者のアカウントが非公開になったといった変化があれば外します。元投稿が消えた場合のグリッド上の挙動は2026年9月22日時点で公式に詳しく示されていないため、定期点検で表示を目視確認するのが確実です。
グリッドを点検する担当者の目線をそろえるには、理想の並びをスクリーンショットで保存しておく方法が有効です。基準となる画面があれば、入れ替えのたびに「前より良くなったか」を比べやすくなり、担当者が変わっても世界観の基準が引き継がれます。
プロフィールやキャプションを含め、アカウント全体を検索で見つけてもらえる形に整える方法は、以下の記事で詳しく整理しています。
投稿者への許諾の取り方と連絡のひな形
企業がタグ投稿をグリッドに載せる前には、投稿者に掲載の了承を取るべきです。機能上は相手の許可なく追加できますが、自分の写真が企業のプロフィールに並ぶことを想定していない投稿者もいます。事前に一言伝えるだけで、「勝手に使われた」という不信感を防げます。
了承はDMで取り、スクリーンショットや記録を残しておきます。掲載範囲は「Instagramのプロフィールグリッドへの表示のみ」と明記し、広告や自社サイトへの転用は含めないのが基本です。グリッド掲載の了承と、広告などへの二次利用の許諾は別物として扱い、転用したくなった時点で改めて許諾を取り直します。
連絡文は丁寧すぎて長くなると読まれません。要件、掲載範囲、断れること、外したいときの連絡方法の4点が入っていれば十分です。以下はそのまま使える文面の例です。
掲載許諾のDM文面例
〇〇様 はじめまして、△△公式アカウントの担当です。〇月〇日にご投稿いただいた写真を拝見し、とても素敵だと感じました。こちらの投稿を、当アカウントのプロフィールグリッドにタグ付け投稿として表示させていただけないでしょうか。掲載はInstagramのプロフィール上の表示のみで、広告やWebサイトなどへの転用はいたしません。お断りいただいても問題ございません。掲載後に外してほしい場合も、このDMにご連絡いただければすぐに対応いたします。
返信がない場合は、了承がないものとして載せないのが原則です。許諾の記録は、投稿URL、投稿者名、了承日、掲載範囲を1行にまとめた台帳で管理すると、担当交代時にも引き継げます。二次利用まで視野に入れる場合の許諾管理は、別途ルールを設けてください。
了承を得たあとの管理
インフルエンサーやアンバサダーと契約している場合は、契約書や発注書の段階で「タグ投稿として自社グリッドに表示することがある」旨を入れておくと、都度の連絡が不要になります。すでに締結済みの契約に記載がない場合は、今回の機能追加を機に覚書などで補っておくと、将来の認識違いを防げます。
了承を得たあとも、投稿者の気持ちが変わることはあります。掲載から半年程度を目安に、長く載せ続けている投稿については状況を見直し、必要であれば改めて一言連絡を入れると関係が長続きします。掲載を続けるお礼として、自社のストーリーズで投稿者を紹介するなど、投稿者にとってもメリットがある形を意識すると、次のタグ付けにもつながりやすくなります。
公開範囲の差と非表示にする判断
グリッドに追加したタグ投稿が誰に見えるかは、自分のアカウントと投稿者のアカウント、双方の公開設定によって決まります。Engadgetはこの点を、見える人は自分とタグ付けした相手のプライバシー設定次第だと説明しています。自社アカウントが公開でも、投稿者が非公開なら一部の閲覧者には見えない可能性があるということです。
この仕様は、担当者のスマホでは見えているのに、一般の閲覧者には表示されないという食い違いを生みます。担当者は投稿者をフォローしていることが多いためです。確認は、自社アカウントと関係のない閲覧用アカウントや、ログアウト状態のブラウザで行うようにしましょう。
公開範囲の差は、投稿者側の設定変更によって後から生じることもあります。掲載した時点では公開アカウントだった投稿者が、しばらくして非公開に切り替えるといったケースです。定期点検の際には、グリッド上のタグ投稿がすべて第三者から見えているかを確認し、見えなくなっている投稿は外して空白や不自然な並びを残さないようにします。
タグ付け設定と手動承認を見直す
新機能を使う前に、タグ付けに関する既存設定も見直しておきます。Instagramヘルプセンターでは、「タグとメンション」の設定で「タグを手動で承認」をオンにすると、承認するまでタグ付けがプロフィールに表示されない仕組みが案内されています。企業アカウントでは、これをオンにして、望まないタグ付けがプロフィールに出る前に確認できる状態にしておくと安心です。
また、タグ付けタブ上の個別投稿は「プロフィールに表示しない」を選ぶと、元投稿を残したまま自社プロフィールから外せます。グリッドから外すことと、タグ付けタブから非表示にすることは別の操作です。炎上や誤情報の投稿は、グリッドとタグ付けタブの両方から外すと覚えておいてください。
すぐに外すべきケース
掲載後に投稿者から削除依頼があった場合は、理由を問わず当日中に外します。投稿者のアカウントで不適切な発言が見つかった場合や、元投稿のコメント欄が荒れている場合も同様です。外したあとの報告ルートを決めておけば、担当者が1人で抱え込まずに済みます。
こうした判断を社内だけで回しきれない場合は、SNS運用会社に選定や点検を任せる選択肢もあります。外部パートナーを比べる際の視点は、以下の記事が参考になります。
導入初期に起こりやすい失敗と防ぎ方
導入初期の失敗は、機能の新しさに引っ張られて一度に多くのタグ投稿を並べてしまうことから始まります。新機能が話題になると、社内から「せっかくだから使おう」という声が上がりやすく、選定基準が固まる前に追加だけが先行しがちです。ここでは支援現場で見かけやすいつまずきと、その防ぎ方を整理します。
過去のタグ投稿をまとめて追加してしまう
タグ付けタブには、数年前の投稿まで蓄積されていることがあります。これを一度にグリッドへ追加すると、既定の新しい順の並びによって上段が一気に他者の投稿で埋まり、古い商品や終了したキャンペーンの写真が目立つ位置に出てしまいます。最初は数件に絞って追加し、並びを確認してから少しずつ増やすのが安全です。
担当者の判断だけで追加してしまう
操作が数タップで終わるため、承認の流れを経ずに担当者が追加してしまうケースもよく起こります。グリッドは企業の顔であり、どの投稿を並べるかは広報や販促の判断そのものです。運用開始前に、追加は承認済みの投稿に限ると社内で合意しておけば、個人の感覚で並びが変わる事態を防げます。
投稿者への連絡を後回しにしてしまう
「タグ付けしてくれたのだから載せても問題ないだろう」と考え、連絡を後回しにするのも典型的なつまずきです。タグ付けは自社に気づいてほしいという意思表示ではあっても、企業のプロフィールに常設してよいという同意とは限りません。連絡してから載せる順番を崩さないことが、結果的にUGCを継続的に集める土台になります。
業種別に見るタグ投稿の活かし方
タグ投稿のグリッド反映がもっとも効果を発揮するのは、購入前に「実際に使った人の様子」を見たいと考える顧客が多い業種です。同じ機能でも、業種によって載せるべき投稿の種類と、グリッド上で果たす役割が変わります。ここでは代表的な業種ごとに考え方を整理します。
飲食店・美容サロンなど来店型ビジネス
来店型のビジネスでは、来店客が撮影した料理や仕上がりの写真が、店の雰囲気を伝える材料になります。自社で撮影した写真は整いすぎていて、かえって実際の様子が想像しにくいこともあるため、顧客目線の写真を混ぜることで初めての来店に対する不安を和らげる効果が期待できます。
ただし美容サロンの施術写真は、施術を受けた本人の顔が写ることが多く、撮影者と被写体が別人のケースもあります。掲載の了承は投稿者だけでなく、写っている本人の意向も確認できる範囲で取るようにしてください。
D2C・小売など商品販売型ビジネス
商品を販売するビジネスでは、使用場面やサイズ感、色味の見え方など、商品ページだけでは伝わりにくい情報をタグ投稿で補えます。新商品の告知投稿の近くに購入者の投稿を並べると、告知が売り込みだけで終わらず、実際に選ばれている事実を示せます。
注意したいのは、ギフティングや試供品の提供を受けた投稿です。提供を受けた投稿であることが元投稿で明示されているかを確認し、明示がない投稿はグリッドに載せないのが安全です。
どの業種でも共通するのは、タグ投稿を載せる目的を「購入や来店の前の不安を減らすこと」に置くと、選ぶべき投稿がはっきりするという点です。見栄えの良さだけで選ぶと自社投稿との差が出ず、わざわざ他者の投稿を並べる意味が薄れてしまいます。
BtoB企業・採用アカウント
BtoB企業では、展示会やイベントで取引先や参加者がタグ付けしてくれた投稿が候補になります。第三者が自社のイベントや製品に触れている投稿は、自社発信よりも客観的な評価として受け取られやすく、信頼の裏付けとして機能します。
採用アカウントでは、社員が個人アカウントで投稿した職場の様子を載せるケースが考えられます。この場合は業務命令と受け取られないよう、掲載はあくまで本人の任意であることを伝え、退職時には速やかに外す運用をあらかじめ決めておきます。
UGC選定チェック表と社内の運用体制
タグ投稿の選定は、チェック表を使って担当者と承認者の2人で判断する体制が適しています。1人で選ぶと好みで偏り、見落としも起きやすいためです。チェック表の項目は、ここまでの基準を運用の順番に並べ直したものです。
| 確認段階 | チェック項目 | 担当 |
|---|---|---|
| 候補収集 | タグ付けタブから週1回候補を抽出 | 運用担当 |
| 内容確認 | 表現規制・広告表示・写り込みの有無 | 運用担当 |
| 投稿者確認 | 過去投稿とアカウントの健全性 | 運用担当 |
| 許諾 | DMで掲載了承を取り、台帳に記録 | 運用担当 |
| 承認 | ブランド適合と配置案の最終判断 | 責任者 |
| 掲載・点検 | 追加、並べ替え、月1回の表示確認 | 運用担当 |
作業量は、タグ付けの件数によって大きく変わります。店舗や商品の認知が広がってタグ付けが増えてくると、候補の確認と許諾のやり取りだけで週に数時間かかることもあります。選定を週1回のまとめ作業にするだけでも、通知のたびに手を止める負担は大きく減ります。
体制を決める際は、判断に迷ったときの相談先も明確にしておきます。表現規制に関わる投稿や、投稿者との関係が微妙な投稿は、運用担当だけで判断せず責任者に上げるルールにしておくと、担当者の心理的な負担も軽くなります。社内ガイドラインにタグ投稿の扱いを1ページ追加しておくと、新しく担当になった人も同じ基準で動けます。
ハーマンドットでは、UGCの選定基準づくりから許諾の文面、グリッド全体の設計までを一貫して支援しています。社内に判断できる人がいない場合や、ほかの業務と兼務で手が回らない場合は、無料相談で現状を伺ったうえで、どこまでを任せるべきかを一緒に整理します。
外部に任せる場合の費用の目安は、以下の記事で業務範囲別にまとめています。
グリッド反映の効果を確かめる見方
タグ投稿をグリッドに載せた効果は、プロフィール全体の行動指標で確かめるのが基本です。元投稿のいいね数やコメント数は投稿者側に計上されるとみられ、2026年9月22日時点で自社のインサイトから個別の反応をどこまで追えるかは公式に示されていません。そのため、個々のタグ投稿の数字ではなく、プロフィール訪問後の行動の変化を見ます。
具体的には、プロフィールへのアクセス数に対するリンクのタップ数やフォロー数の割合を、タグ投稿を載せる前後で比べます。季節要因や広告出稿の有無でも数値は動くため、1〜2週間の短期比較で結論を出さず、少なくとも1か月単位で傾向を見るのが現実的です。
数値だけでなく、DMや問い合わせで「投稿を見て」と言及される内容にも注目してください。支援現場では、顧客の投稿を見て来店や問い合わせを決めたという声が、数値より先に定性的な変化として表れる傾向があります。こうした声を記録しておくと、どのタイプのタグ投稿を優先して載せるべきかの判断材料になります。
あわせて、タグ付け自体の件数も月ごとに記録しておくと役立ちます。グリッドに載せることが顧客に伝わると、「自分の投稿も紹介されるかもしれない」という動機が生まれ、タグ付けが増えることがあります。タグ付け件数の推移は、UGCが自然に集まる状態に近づいているかを測る先行指標として扱えます。
効果検証の設計に不安がある場合は、ハーマンドットの無料相談で、今のアカウントで見るべき指標から一緒に整理することもできます。
まとめ:タグ投稿は基準を決めてから並べる
タグ投稿のグリッド反映は、顧客やクリエイターの声を自社プロフィールで常設展示できる便利な機能です。ただし操作が簡単なぶん、選定・許諾・点検のルールを先に決めた企業だけが、世界観を崩さずに活用できます。
新機能は、提供直後ほど仕様の細部が変わりやすいものです。本記事の内容は2026年9月22日時点の報道とヘルプセンターの記載に基づいているため、運用を始める際は実際のアプリ画面で操作と表示を確かめたうえで、社内ルールに落とし込んでください。
- 2026年9月10日に始まった機能で、元投稿を残したまま自社グリッドへ追加・削除できる
- 載せる基準と載せない基準を文書化し、掲載前にDMで了承を取る
- 見え方は双方の公開設定に左右されるため、第三者視点で定期的に確認する
まずは無料でSNSアカウント診断を
タグ投稿をどこまでグリッドに載せるべきか、今のプロフィールの並びで初めて訪れた人に魅力が伝わっているかは、社内だけでは客観的に判断しにくいものです。ハーマンドットでは、プロフィール全体の見え方とUGCの活かし方を無料で診断しています。
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