LINE誕生日配信の設計|VOOM後の記念日接点をクーポン頼みで終わらせない方法

LINEのバースデーカードが使えなくなり、「誕生日の接点が一つ消えた」と感じている店舗や企業の担当者は少なくありません。これまではお客様の誕生日になると、友だちの画面に誕生日の通知とカードが並び、その流れでお店のアカウントから「おめでとうございます」と送るだけでも、自然な会話のきっかけになっていました。その入口がなくなった今、何を代わりに置けばよいのかが曖昧なまま、誕生月クーポンを一斉に送って終わりにしているアカウントも見かけます。
ただ、誕生日配信の価値は、カードの見た目や割引額にあったわけではありません。お客様が自分のための日だと感じているタイミングに、名前を呼んで声をかけられることそのものが価値でした。そう考えると、バースデーカードの代わりに必要なのは別のカード機能ではなく、誰に、いつ、何を送り、そのあと来店や購入にどうつなぐかという一連の設計です。
この記事では、LINE VOOMの終了とともにバースデーカードがなくなった事実を一次情報で確認したうえで、LINE公式アカウントの標準機能で誕生日配信を組み立てる方法、クーポン以外の特典の使い分け、誕生日を起点に再来店とLTVを伸ばす導線までを、店舗・ブランドのLINE担当者向けに整理します。
この記事の要点
- バースデーカードはLINE VOOMの終了に合わせて2026年9月30日ごろに終了し、企業側は誕生日接点を自前で作る必要がある
- 公式アカウントの属性はみなし属性で誕生日を含まないため、誕生月は自分で聞いてタグで管理するのが基本になる
- 送り先は来店履歴で分け、配信は誕生月の前から誕生日後30日までの流れで組む
- 特典はクーポンに限らず、予約・診断・ギフト・来店特典・記念日ストーリーを業種と目的で使い分ける
- 成果は開封率ではなく、誕生月の来店率と次の来店までの日数で判断する
バースデーカード終了で企業が失った誕生日接点
LINEのバースデーカードは、LINE VOOMのサービス終了に伴って2026年9月30日(水)11時ごろに終了しました。2026年10月時点では新しいカードを送ることも、過去のカードを見返すこともできず、企業や店舗は誕生日の接点を自社のLINE公式アカウントで作り直す必要があります。
バースデーカード終了の事実関係
バースデーカードとは、友だちの誕生日の前後に、誕生日を公開しているユーザーへデザイン付きのメッセージカードを贈れるLINEの機能です。LINEは「LINE VOOM」サービス終了のお知らせ(2026年9月16日更新)で、VOOMの終了日時を2026年9月30日(水)11時ごろとし、VOOMの終了に伴ってバースデーカード機能も終了すると明記しています。カードはバックアップの対象外とされ、残したい場合は終了前にスクリーンショットなどで保存するよう案内されていました。
一方で、プロフィールに誕生日を登録して公開する仕組みそのものは、LINEのヘルプ「誕生日」のページで2026年10月時点でも案内が続いています。つまり、個人同士が友だちの誕生日を知る手段は残っているものの、カードという形でお祝いを集める機能がなくなったというのが正確な理解です。VOOM終了全体の影響範囲や移行タスクは別記事に譲り、ここでは誕生日の接点に絞って話を進めます。
個人の代わりと企業の代わりは別物
検索で「LINE バースデーカード 代わり」と調べると、上位にはLINEギフトやスタンプ、トークのノートで祝う方法といった個人向けの答えが並びます。友だち同士でお祝いするならそれで十分ですが、企業や店舗にとっての代わりは意味が違います。企業はそもそも友だちの誕生日通知を受け取る立場ではないため、誕生日を知る仕組みから自分で用意しなければなりません。
また、企業にとって誕生日配信は単なるお祝いではなく、来店や購入が途切れかけたお客様を呼び戻す数少ない自然な口実です。理由なく「お久しぶりです」と送れば売り込みに見えますが、誕生日なら声をかける理由が相手の側にあります。この口実を年1回の割引配布で使い切ってしまうのは、もったいない使い方だと言えます。
公式アカウントの標準機能で誕生日配信を組む方法
LINE公式アカウントの標準機能だけで誕生日配信は組めますが、誕生日を自動で取得する機能はないため、誕生月を自分で聞き、タグで管理して、月ごとに絞り込み配信する運用が基本になります。2026年10月時点の公式マニュアルで確認できる範囲で、使う機能と制約を整理します。
みなし属性では誕生日を扱えない
公式アカウントの絞り込み配信で使える年齢や性別は、LINEヤフーの管理画面マニュアルで「LINEの利用動向から推定したみなし属性」と説明されています。推定値であるうえ、属性で絞り込むにはターゲットリーチ100人以上などの条件があり、そもそも誕生日という項目はありません。ステップ配信も、開始条件は「友だち追加」か「オーディエンス」、条件分岐は性別・年齢・OS・エリアの属性とオーディエンスに限られ、誕生日を起点に自動で配信する設定は標準機能では用意されていません。
このため、誕生日配信の第一歩は、お客様本人から誕生月を教えてもらうことになります。年齢まで聞く必要はなく、多くの業種では誕生月だけで配信設計が成り立ちます。生年月日の日付まで集めるほど、管理の手間も個人情報としての重さも増すので、まずは月単位で始めるのが現実的です。
| 機能 | 誕生日配信での役割 | 確認できた制約(2026年10月時点) |
|---|---|---|
| チャットのタグ | 誕生月ごとのタグを付けて対象者を管理する | 作成できる種類は無料範囲で5個まで、チャットProオプションで300個まで |
| オーディエンス(チャットタグ) | タグ付きの友だちを配信対象にする | チャットタグのオーディエンスはサイズの下限なし |
| 絞り込み配信 | 誕生月のオーディエンスにだけ送る | 属性で絞る場合は推計対象50人以上が必要 |
| ステップ配信 | 誕生月配信の後のフォローを自動化する | 開始条件にオーディエンスを指定可能、待ち時間は1〜30日 |
| クーポン・リサーチ | 特典の発行と誕生月の聞き取り | リサーチの回答をそのまま配信対象にできる記載はない |
タグとオーディエンスで誕生月を管理する
実務で扱いやすいのは、誕生月ごとに12種類のチャットタグを作り、回答に応じて友だちに付ける方法です。ただし管理画面マニュアルによると、無料範囲で作成できるタグは5種類までなので、12か月分を持つには月額3,000円(税別)のチャットProオプションが必要になります。無料範囲で始めるなら「1〜3月」「4〜6月」のように四半期でタグをまとめ、配信文面で月を出し分ける折衷案も取れます。
誕生月の聞き取りは、友だち追加直後のあいさつメッセージや、リッチメニューの「会員情報の登録」ボタンから案内するのが自然です。チャットで「誕生月を教えてください」と送ってもらい、担当者がタグを付ける運用なら追加費用はかかりませんが、友だち数が増えると手作業が重くなります。月に数十件を超えるようなら、外部の配信ツールやフォーム連携で自動化を検討する段階です。
どの段階で有料オプションや外部ツールに切り替えるかは、友だち数だけでなく、誕生日配信にかけられる担当者の時間と、配信から得たい成果の大きさで判断します。月数件のタグ付けで済むうちは標準機能で十分ですが、店舗が複数ある、予約データと連携したいといった条件が重なると、手作業の運用はすぐに限界が来ます。自社の規模でどこまで標準機能で回せるか迷う場合は、ハーマンドットの無料相談で現在の友だち数と運用体制をもとに判断材料を整理することもできます。
誕生月を聞くのに最も反応が得やすいのは、友だち追加の直後です。追加直後の最初のメッセージでどこまで聞くかの設計については、以下の記事で詳しく解説しています。
誰に送るかを決める誕生日セグメント設計
誕生日配信は、誕生月の友だち全員に同じ内容を送るのではなく、来店や購入の履歴で少なくとも三つの層に分けて送り分けるべきです。同じ「おめでとう」でも、毎月来ている常連と1年来ていないお客様では、届けたい次の一歩がまったく違うからです。
来店履歴で三層に分ける
最初の層は、直近3か月以内に来店や購入がある常連層です。この層はすでに関係ができているので、割引よりも「いつもありがとうございます」という感謝と、少し特別な体験の提案が響きます。値引きを渡すと、本来は定価で来てくれたはずの売上を削ることにもなりかねません。
次の層は、半年から1年ほど来店が途切れている休眠層です。誕生日配信が最も効果を発揮するのはこの層で、声をかける理由があることで、売り込み感なく再来店のきっかけを作れます。特典の手厚さは休眠層に寄せ、常連層には体験価値で応えるという配分が基本です。三つ目は友だち追加はしたものの一度も来店していない未来店層で、ここには初回来店の不安を下げる案内のほうが効果的です。
- 常連層:感謝の言葉と、誕生月限定の体験やちょっとした追加サービス
- 休眠層:再来店の理由になる特典と、予約しやすい導線
- 未来店層:初回の流れや所要時間の説明と、来店ハードルを下げる特典
来店履歴は、予約システムや会員アプリ、POSなど社内のデータと突き合わせて判断します。LINE公式アカウントのオーディエンスには予約データや、ユーザーIDのアップロードで作る種類もあるため、社内データと連携できる環境なら層ごとの配信を手作業なしで回すことも可能です。
誕生日を聞くタイミングと同意
誕生月は個人に関する情報なので、何のために使うのかを聞く時点で明示しておくことが欠かせません。「誕生月にささやかなプレゼントをお送りするため」と一文添えるだけで回答率は変わりますし、お客様の側も配信が届いたときに驚かずに済みます。答えたくない人のために「回答しない」の選択肢を用意しておくことも大切です。
聞き方の文面も、相手の負担を減らす工夫が効きます。自由記述で日付を入力してもらうより、1月から12月までの選択肢をボタンで並べ、タップ一回で答えられる形にしたほうが離脱は少なくなります。回答のお礼として、その場で使える小さな特典を添えるのも登録を後押しする方法です。
聞くタイミングは友だち追加直後のほか、初回来店時の会計時やアンケート回答時も向いています。店頭でスタッフが「LINEで誕生月を登録していただくと、その月に特典が届きます」と一言添えるだけで、登録の理由が伝わります。誕生月の登録率そのものを月次で追う指標にしておくと、誕生日配信の母数が育っているかを確認できます。
いつ送るかを決める誕生日配信のタイミング
誕生日配信は当日の1通で完結させず、誕生月の前の予告から誕生日後30日のフォローまで、複数回の接点として設計するのが最も成果につながります。1回だけの配信は見逃されやすく、特典の期限切れで終わってしまうケースが多いからです。
誕生月を軸にした配信カレンダー
標準機能の運用では、誕生日当日に一人ずつ送るよりも、誕生月の月初に該当者へまとめて送る設計が現実的です。月初に「今月お誕生日の方へ」と届けば、お客様はその月のどこかで来店の予定を組めますし、店舗側も配信作業を月1回にまとめられます。予約が必要な業種なら、月初の配信は誕生月に入る1〜2週間前に前倒しすると、誕生日当日の予約枠を押さえてもらいやすくなります。
そのうえで、特典の期限が近づいた頃にリマインドを送り、期限後には利用した人と利用しなかった人で別の文面を送ります。ステップ配信は開始条件にオーディエンスを指定でき、待ち時間を1〜30日の範囲で設定できるため、誕生月のオーディエンスを起点にしたフォローの自動化に使えます。
| 時期 | 配信内容 | 狙い |
|---|---|---|
| 誕生月の1〜2週間前 | 誕生月の特典予告と予約案内 | 予約が必要な業種で枠を先に押さえる |
| 誕生月の月初 | お祝いメッセージと特典の本体 | 誕生月の来店・購入の動機づけ |
| 特典期限の7日前 | 未利用者へのリマインド | 期限切れによる取りこぼしを防ぐ |
| 来店・利用の翌日以降 | お礼と次回の提案 | 2回目の来店につなげる |
| 誕生月の翌月 | 未利用者への別の切り口の案内 | 休眠層の掘り起こしを継続する |
配信通数と送る時間帯の注意点
誕生日配信は対象が毎月入れ替わるため、1回あたりの通数は小さくても、年間では無視できない通数になります。公式マニュアルでは、当月のメッセージ配信通数の上限を超えるとステップ配信がすべて停止すると記載されています。誕生日フォローが月末に止まる事故を防ぐには、月の配信計画に誕生日関連の通数をあらかじめ組み込んでおく必要があります。
時間帯は、業種の来店動線に合わせて決めます。飲食店ならランチやディナーの予定を考える時間の少し前、美容サロンなら予約を入れやすい夜の時間帯というように、受け取った直後に行動できる時間を選ぶことが大切です。ステップ配信は配信数が多いと指定時刻に送り切れない場合があるため、マニュアルでは3時間以上の幅を持たせる設定が推奨されています。
なお、誕生月の配信を月初にまとめる場合でも、文面の書き出しは「今月お誕生日を迎える〇〇様へ」のように、表示名や誕生月に触れる形にすると一斉配信の印象が薄れます。ただしマニュアルでは、友だちの表示名を含むメッセージは条件によって送信されない場合があるとされているため、表示名に頼らない文面も用意しておくと安心です。
クーポン以外の誕生日特典の使い分け
誕生日特典はクーポンに限らず、予約・診断・ギフト・来店特典・記念日ストーリーの五つを、業種と目的に合わせて使い分けるのが効果的です。割引クーポンだけを毎年配ると、お客様の中で「誕生月は安く買える月」という認識が固まり、通常月の購買を後ろ倒しにする動きを招くことがあります。
五つの特典の向き不向き
予約型の特典は、誕生月だけの指名枠や特別メニューを用意し、予約そのものを特典にする考え方です。美容サロンや飲食店のように席や時間に限りがある業種に向いており、値引きをしなくても特別感を出せます。診断型は、肌診断やスタイル診断、商品の相性チェックなどを誕生月のサービスとして案内する方法で、来店のついでではなく、来店の目的そのものを作れる点が強みです。
ギフト型は、店頭で受け取れる小さなプレゼントや、ECなら次回購入時の同梱品などを指します。来店特典型は、ドリンク一杯やトリートメントの追加など、来店した人だけが受け取れる上乗せです。記念日ストーリー型は、初回来店から何年目か、これまでの購入履歴などを振り返るメッセージを届けるもので、長く通っている常連層ほど効果が大きい特典になります。
どれを選ぶかは、自社の業種で「来店の理由」になりやすいものは何かを起点に考えます。席や時間に価値がある業種なら予約、相談に価値がある業種なら診断、商品そのものに価値がある業種ならギフトというように、普段お客様がお金を払っている理由に近い特典ほど、割引よりも満足度が高くなる傾向があります。一つに絞る必要はなく、層ごとに組み合わせを変えるのが実践的です。
| 特典の種類 | 向く業種 | 向く層 | 見るべき指標 |
|---|---|---|---|
| 予約(誕生月の特別枠) | 美容サロン・飲食・体験型店舗 | 常連層・休眠層 | 誕生月の予約数 |
| 診断(肌・スタイル・相性) | 化粧品・アパレル・眼鏡 | 未来店層・休眠層 | 診断経由の来店数 |
| ギフト(店頭受け取り・同梱) | 小売・EC・菓子 | 常連層 | 受け取り率と同時購入額 |
| 来店特典(上乗せサービス) | 飲食・美容・フィットネス | 休眠層 | 誕生月の来店率 |
| 記念日ストーリー | 継続利用型サービス全般 | 常連層 | 翌月以降の継続率 |
| 割引クーポン | 価格比較されやすい業種 | 未来店層 | 利用率と粗利 |
クーポンを使う場合の設計
クーポンを使うなら、割引率よりも条件設計に気を配るべきです。LINE公式アカウントのクーポンは有効期間や使用可能回数を設定できるため、誕生月の末日を期限にし、使用回数を1回に絞れば、特典がばらまきになるのを防げます。割引額を大きくするより、来店日を選べる余裕と使い方の分かりやすさを優先したほうが、結果として利用率は安定しやすくなります。
また、誕生日クーポンは利用状況の集計方法にも注意が必要です。店頭での使用済み操作をもとに数える仕組みのため、スタッフの操作漏れがあると実際の利用と数字がずれます。クーポンの数字だけで誕生日配信の成否を判断しないことを前提に、レジや予約システムの記録と照らし合わせる運用を組んでおきましょう。値引きに頼りすぎないクーポンの条件設計は、以下の記事で詳しく解説しています。
誕生日を起点に再来店とLTVへつなぐ導線
誕生日配信の成果は、誕生月に一度来店してもらうことではなく、その来店を2回目、3回目の来店につなげられたかどうかで決まります。誕生日はあくまで関係を温め直す入口であり、LTVを伸ばすのは誕生日のあとの30日間の動き方です。
誕生日後30日のフォロー設計
誕生月に来店したお客様には、翌日以降にお礼のメッセージを送り、次回の来店を具体的に提案します。たとえば美容サロンなら施術内容に合わせたおすすめの来店間隔、飲食店なら季節の新メニューの案内というように、次に来る理由を一つだけ示すのがコツです。ショップカードを導入しているなら、誕生月の来店でポイントを上乗せし、次の特典までの距離を縮める設計も有効です。
一方、誕生月に来店しなかったお客様には、翌月に切り口を変えた案内を送ります。特典の期限を延ばすのではなく、新商品や季節の話題など別の理由で声をかけるほうが、「待てば延長される」という学習を防げます。それでも反応がない層は配信頻度を下げ、ブロックの原因を作らないことも長期的には大切です。
成果を測る指標
誕生日配信の評価軸は、開封率やクリック率ではなく、誕生月の来店率と次回来店までの日数に置くべきです。開封されても来店しなければ売上には結びつきませんし、誕生月の来店が増えても、その分ほかの月の来店が減っていれば効果はありません。誕生月を含む前後3か月の来店回数を、誕生日配信の前後で比べるのが、最も実態に近い見方です。
誕生日配信で追いたい指標
- 誕生月の登録率:友だちのうち誕生月を登録した人の割合
- 誕生月の来店率:誕生月の対象者のうち、その月に来店・購入した人の割合
- 次回来店までの日数:誕生月の来店から2回目の来店までの期間
- 前後3か月の来店回数:誕生日配信の導入前後で比較する
- ブロック率:誕生日配信の前後で急に増えていないか
これらの指標は、LINEの管理画面だけでは揃わず、予約や売上のデータと組み合わせて初めて見えてきます。誕生日配信を含むLINE CRM全体の設計や、データの突き合わせまで手が回らない場合は、SNS運用代行の無料相談で現状の配信と体制を一緒に棚卸しするのも一つの方法です。外部に任せる場合の費用感は、以下の記事で整理しています。
誕生日配信でよくある失敗と運用体制
誕生日配信の失敗の多くは、設計よりも運用の抜け漏れから起きます。担当者が交代した途端に配信が止まる、タグ付けが追いつかず登録した人に特典が届かない、といった事態は、仕組みを人に依存させていることが原因です。
特典の出し過ぎと配信漏れ
よくある失敗の一つは、特典を手厚くしすぎて粗利を削ってしまうことです。誕生月だけ大きな割引をすると、その月の売上は伸びても、利益が残らないうえに、通常月の来店を誕生月に寄せるだけで終わることがあります。もう一つは、誕生月を登録してくれたのに特典が届かない配信漏れです。登録したお客様にとって、約束したものが届かない体験は、配信がないこと以上に信頼を損ねます。
運用前に確認したいポイント
- 誕生月のタグ付けを誰がいつ行うか決まっているか
- 月初配信の担当と予備の担当が決まっているか
- 特典の原価と粗利への影響を試算しているか
- 月の配信通数の上限に誕生日分を見込んでいるか
配信漏れを防ぐには、月初の配信を担当者の記憶に頼らず、カレンダーの定例作業として登録しておくことが基本です。誰が配信し、誰が確認するのかを二人体制で決めておけば、休暇や異動があっても止まりません。
個人情報の扱いと担当者任せのリスク
誕生月を集めたスプレッドシートやフォームの回答を、担当者の個人アカウントで管理しているケースも注意が必要です。誕生日情報は会社の管理下で保管し、利用目的と保存場所を明確にすることが、お客様の信頼を守る前提になります。プライバシーポリシーに誕生月の利用目的を記載しているかも、配信を始める前に確認しておきましょう。
避けたい運用
- 利用目的を伝えずに生年月日まで聞き取る
- 回答データを担当者の個人アカウントで保管する
- 未利用者に同じ特典を何度も延長して送り続ける
誕生日配信は、一度仕組みを作れば毎月回り続ける施策です。その反面、最初の設計とタグ管理の運用を固めるまでに手間がかかるため、社内だけで立ち上げが難しい場合は、LINE運用に強い外部パートナーを選ぶのも現実的な選択肢です。自社に合う依頼先を選ぶ基準は、以下の記事で解説しています。
まとめ:誕生日接点はカードの代わりではなく導線として作り直す
バースデーカードの終了は、企業にとって誕生日の接点を自社の設計で作り直すきっかけです。誰に・いつ・何を送り、そのあと再来店につなげるところまでを一つの流れとして組めば、カードがあった頃より成果の見える施策にできます。
- 誕生月は自分で聞く。公式アカウントの属性は推定値で誕生日を含まないため、追加直後や来店時に目的を伝えて誕生月を登録してもらい、タグで管理する。
- 層と時期で送り分ける。常連・休眠・未来店の三層に分け、誕生月の前の予告から誕生日後30日のフォローまでを配信カレンダーにする。
- 特典はクーポンに限らない。予約・診断・ギフト・来店特典・記念日ストーリーを使い分け、来店率と次回来店までの日数で評価する。
まずは無料でSNSアカウント診断を
株式会社ハーマンドットでは、LINE公式アカウントを含むSNS運用の現状を診断し、誕生日配信のような既存顧客向けの施策をどこから整えるべきかを整理するご相談を受け付けています。誕生月の聞き取り方、タグとオーディエンスの設計、特典の原価と再来店の両立まで、業種とお客様の層に合わせて具体的にご提案します。
「誕生月クーポンを送っているが手応えがない」「VOOM終了後、既存のお客様との接点が減った」と感じている方は、お気軽にご相談ください。初回相談は完全無料・所要時間30分・オンライン対応可能です。



