SNS運用のメリットとは?企業が活用すべき理由と効果をわかりやすく解説

近年、企業のマーケティング施策としてSNS運用の重要性がますます高まっています。InstagramやX(旧Twitter)、TikTokなどを活用することで、認知度の向上や集客、ファンづくりにつなげられる一方、「本当に効果があるのか」「運用の負担が大きそう」と感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、SNS運用で得られる主なメリットや企業にもたらす具体的な効果をわかりやすく解説するとともに、事前に知っておきたいデメリットや注意点についても紹介します。これからSNS運用を始めたい企業担当者の方や、現在の運用を見直したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
SNS運用とは?
SNS運用とは、自社の商品・サービスを宣伝したり、企業情報をより多くのユーザーに発信したりすることを目的に、SNSアカウントを運用することを指します。SNSに記事を投稿するのはもちろん、アクセス数の分析やコメントを使ってユーザーとコミュニケーションを図ること、さらにSNS広告の活用まで、SNS運用の内容は多岐にわたります。
SNSといっても各媒体によって特性と利用者層は大きく異なります。各SNSの特性と利用者層は以下のとおりです。
| SNS | 特性 | 利用者層 |
|---|---|---|
| X(旧Twitter) | 140文字のテキスト投稿がメインで拡散性が高い | 20~50代の男女 |
| 写真・動画の共有に向いており、ファッション・美容系のECに適している | 20~40代の女性 | |
| 実名での登録となるため、ビジネス目的で活用されることが多い | 30~60代の男女 | |
| TikTok | ショート動画を共有できるプラットフォームで、若者にリーチしやすい | 10~30代の男女 |
| LINE | 日本国内で月間利用者数が1億ユーザーを突破しており、メッセージアプリとして活用されている | 10~60代の男女 |
企業活動においてSNSが重要視される背景
企業活動の中でSNSの運用が重要視されるようになった背景として、SNSが検索ツールとして用いられていることが挙げられます。インターネットで情報を調べようとした際に、GoogleやYahoo!などの検索エンジンが用いられるのが一般的でしたが、現在は検索エンジンだけでなくSNSを使って検索し、情報収集を行うユーザーが増えています。
また、総務省の「令和6年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」によると、SNSの利用目的を尋ねた結果、最も高かったのは「従来からの知人とのコミュニケーションのため」で87.2%でしたが、次に多かったのは「知りたいことについて情報を探すため」の63.6%でした。このことからも、SNSを検索ツールとして活用している人が多いことがわかります。情報検索にSNSを活用するユーザーが多いため、企業アカウントで正しい情報を発信することで、認知拡大や集客につながっていくのです。
SNS運用で得られる主なメリット
企業がSNS運用を行うことで、さまざまなメリットを得られます。ここで、SNS運用による主なメリットを解説していきましょう。
低コストで継続的な情報発信ができる
SNS運用のメリットとして、低コストで継続的な情報発信ができる点が挙げられます。SNSアカウントは基本的に無料で作成することが可能です。一方、自社の商品・サービスをアピールするためにマスメディアで広告を出稿したり、展示会・イベントを開催したりする場合、高額な費用が発生する可能性もあるでしょう。費用が発生している分、大きな宣伝効果を得られれば良いですが、想定していたよりも費用対効果が得られないケースもあります。
SNS運用なら無料でアカウントを作成し、担当者の人件費程度にコストを抑えられるため、広告費の削減に役立ちます。また、多くのユーザーに拡散されると宣伝効果はさらに高まり、売上にも直結する可能性が高いです。
企業やサービスの認知度を高められる
SNSは他の広告と比べて「拡散性の高さ」が特徴的といえます。例えばSNSで見かけた投稿に対して、多くの人に知ってもらいたいと思ったユーザーは、共有機能を活用し自分のフォロワーに向けて投稿を共有していきます。この流れによって多くのユーザーに広まり、企業やサービスの認知度向上につながります。新規顧客の獲得なども期待できるため、SNS運用のメリットは大きいです。
ユーザーと直接コミュニケーションが取れる
SNSは企業が一方的に情報を発信する場ではなく、コミュニケーションツールとして活用することも可能です。例えば、投稿に対して届けられたコメントやダイレクトメッセージ(DM)で、実際の顧客の声を聞くことができます。この声に耳を傾け、迅速に対応することで顧客との信頼関係をより強固なものにできるのです。
また、投稿による反応やコメントから顧客ニーズを把握することで、効果的なマーケティング施策を打ち出すことも可能です。
ファンを獲得し、関係性を深められる
SNSによって利用者層は異なるものの、多くのユーザーが利用していることから、新たなファンを獲得したい場合にもSNS運用は適しています。特に利用者層に寄り添った投稿を行うことで、ユーザー同士が共有し、拡散されやすくなります。ただし、SNS運用は他の企業も行っていることから、ユーザーの選択肢が増えていることで自社から離れてしまうケースも少なくありません。
しかし、そのような環境下でも長くファンでいてもらうために、SNSを使ってコミュニケーションを取り親近感・信頼感を抱いてもらえるようになると、顧客のロイヤリティも向上していくはずです。ファンを増やし、信頼関係を構築したい場合にもSNSは役立ちます。
集客や売上につながる導線を作れる
いくら良い商品・サービスを開発したとしても、必ずしも集客や売上につながるとは限りません。まず多くの人に企業や商品・サービスについて知ってもらうことが重要であり、そこから集客や売上につなげていきます。
SNSの場合、自社の商品・サービスを効果的にアピールできるだけでなく、まだ商品・サービスに興味を持っていない層にもリーチできます。また、SNSの投稿やアカウントのプロフィールなどにURLを設定できるため、LPなどに導線をつなげてそのまま購買行動につなげていくことも可能です。
拡散による口コミ効果を期待できる
消費者の購買行動は徐々に変化をしており、現在は購買行動の中に口コミを調べるフェーズが設けられています。SNSで商品名を検索すると、実際にその商品を使った人が口コミのように投稿しているケースもあり、それを参考に購入を決める人も少なくありません。そのため、企業がSNSを運用することで、拡散による口コミ効果も期待できるようになります。
また、もし企業にとって悪い内容の口コミだったとしても、購入者に対して謝罪と誠実な対応を示せば、そのやり取りが拡散され、他のユーザーの購入辞退を踏みとどまらせることも期待できます。
SEOや広告施策と組み合わせて効果を高められる
SNS運用は低コストで運用できることから、広告費を別のマーケティング施策に活用することも可能です。SNS運用とSEO・広告施策を組み合わせれば、より高い宣伝効果を生み出すことができます。
例えば、SNSに投稿する文章に検索されやすいキーワードを積極的に活用することで、SNS内だけでなくWeb検索のアクセス数を増やすことも可能です。また、SNS運用とSNS広告を両方組み合わせることにより、広告で集めた見込み顧客を運用によって育成できたり、運用データに基づいて広告内容の改善に役立てたりできます。
SNS運用が企業にもたらす具体的な効果
SNS運用によって企業にはさまざまな効果がもたらされます。具体的に、どのような効果が期待できるのか解説していきましょう。
企業やサービスの想起率が高まる
SNSを通じて定期的に投稿を行うことで、ユーザーの目に触れる機会が増え、企業名・サービス名・ブランド名などを思い出してもらいやすくなります。ユーザーが特定のカテゴリ内で、最初に思い浮かべるサービス名やブランド名などの割合を示すのが「想起率」です。想起率は購買や問い合わせのタイミングで自社が候補に挙がる可能性を高める、重要な要素といえます。
特にユーザーにとって有益な情報や共感を得られるコンテンツを継続的に発信すると、「この分野ならこの会社」というイメージを自然と定着していくことができます。広告だと一時的な露出となるため、定着を図るためには定期的に出稿する必要がありますが、SNS運用なら日常的な接触によって記憶に残りやすいのが特徴的です。
ブランドへの信頼感・親近感が蓄積される
SNSでは、商品・サービスの紹介はもちろん、企業の考え方や裏側、スタッフの様子なども発信することが可能です。こうした「人となり」が伝わる情報は、ユーザーに親近感・安心感を与えられ、ブランドへの信頼構築にもつながります。
また、投稿に対するコメントへの返信やDM対応など、双方向のコミュニケーションを重ねることで、「ちゃんと向き合ってくれる企業」という印象も生まれやすいです。こうした小さな接点を積み重ねていくことで、商品の差別化が難しい市場の中でも選ばれやすくなります。
顧客との接点が増え、関係性が継続しやすくなる
SNS運用において期待できる効果には、見込み顧客から既存顧客まで幅広いユーザーと継続的につながれる点が挙げられます。例えば、SNSをフォローしてくれたユーザーには新商品の情報やお得なキャンペーン情報、コラム記事などが直接届けられ、接点を維持しやすくなります。
また、定期的な投稿によって接触頻度が高まると、単発の取引で終わらずリピーターやファン化にもつながりやすくなります。結果として、長期的な顧客関係の構築やLTV(顧客精算価値)の向上も期待できるでしょう。
購買・問い合わせなどの行動が起きやすくなる
SNSで継続的に情報提供やコミュニケーションを行っていると、ユーザーの中で企業に対する信頼感や関心が高まり、将来的に購買や問い合わせなどの具体的な行動につながりやすくなります。いきなり商品ページへ誘導するよりも、日頃の投稿で価値観や強みを伝えておくことで、検討段階に入った際の心理的ハードルを下げられるのが大きな特徴です。
また、プロフィール欄や投稿内のリンクから自社サイトへスムーズに誘導できるため、興味を持ったタイミングを逃さずにアクションへとつなげられます。SNSはこれまで「認知」を拡大させる場として活用されてきましたが、現在は「検討・購入」の後押しにも効果的なチャネルになっているといえます。
顧客ニーズや市場動向を把握しやすくなる
SNS上には多くのユーザーが発信するリアルな声やトレンドが集まっています。コメントや「いいね」の反応、シェアされやすい投稿内容などを分析することで、ユーザーは今何に関心を持っているのか、どのような情報を求めているのかが把握しやすくなります。
さらに、競合企業の投稿や業界関連の話題をチェックすることで、市場全体の動きや流行の変化もキャッチできます。こうした一次情報の活用により、商品企画やマーケティング施策の精度も高められるでしょう。
商品・サービス改善に活かせるフィードバックが得られる
SNSはユーザーの率直な意見が集まりやすい場でもあります。例えば実際に商品を利用した際の感想や要望、不満点などがコメント・投稿で可視化されます。企業側にとってはあまり良くないことのように思えるかもしれませんが、この投稿はリアルな消費者の声でもあるため、商品・サービス改善のヒントとして活用することでより良い商品・サービスづくりにつながります。
また、SNSにはアンケート機能や質問機能などもあり、うまく活用することでより直接的な意見を収集することも可能です。こうしたフィードバックを継続的に取り入れることで、ユーザー目線に立った改善が進み、顧客満足度の向上にもつながります。
中長期的に安定した集客基盤を構築できる
SNS運用では、短期的な成果だけでなく中長期的な集客基盤を構築する効果も発揮できます。フォロワーが増えれば増えるほど、自社からの情報発信を安定的に届けられる環境が整い、広告に依存しすぎない集客体制を構築できます。
また、ファン化したユーザーが投稿をシェアしてくれることで、新たな見込み顧客との接点が自然に広がっていくことも魅力です。継続的な情報発信と関係構築を積み重ねていけば、長く成果を生み出せるマーケティング資産としてSNSを活用することが可能です。
SNS運用のデメリットや注意点も理解しておこう
SNS運用を実施することで、さまざまなメリットや効果が期待できますが、その一方でデメリットに感じてしまう部分もあります。ここで、SNS運用におけるデメリットや注意点を把握しておきましょう。
炎上によって企業イメージを損なうリスクがある
SNS運用における最大のデメリットは、炎上によって企業イメージを損なうリスクがある点です。担当者の不適切な発言や誤操作などの影響で、思わぬ情報が拡散されてしまい、そこから炎上をする可能性があります。これは拡散性の高いSNSだからこそ起きるデメリットといえるでしょう。
SNSで炎上してしまうと、投稿内容に対して多くの誹謗中傷や批判コメントが殺到してしまいます。また、拡散されたことでフォロワー以外の人の目にもさらされてしまうことになり、企業がこれまで構築してきたブランディングや信頼感を一気に損ねてしまう可能性が高いです。
炎上した投稿を削除・編集した場合でも、第三者がスクショを撮影しており、データとして残ってしまう場合もあります。データとして残らなかったとしても、ユーザーの記憶には残ってしまうため、根本的な火種を完全に消すことは不可能といえます。
成果が出るまでに時間がかかり、短期効果は期待しにくい
SNS運用は短期間で効果が出るイメージを持つ人もいますが、実際には長期的な視点での運用が必要です。最初から知名度のある企業であればすぐにフォロワーが増える可能性もありますが、ほとんどの企業はフォロワー0人の状態からスタートすることになるため、コツコツと続けていく必要があります。フォロワーが集まらない限りいくら良い情報を発信できたとしても拡散力が弱く、認知度向上につながらない可能性も否定できません。
SNS運用を始めてもすぐに成果を得ることは難しいということを念頭に置きながら、施策を進めていくことが重要です。投稿頻度を維持・継続することや、有益な情報を発信することを心がけてください。
継続的な運用工数・人的リソースが必要になる
上記でも紹介したように、SNS運用は効果が出るまで時間がかかるため、長期的に運用をしていく必要があります。しかし、SNS運用では日々の投稿や顧客対応、データ分析など、運用工数は多く、担当者1人でこなそうとすると大きな負担を抱えることになってしまいます。
また、SNSはタイムリーに情報を発信することが求められる媒体となるため、常に最新情報をチェックし、何かあれば素早く対応する必要があります。しかし、そうなると他の業務と並行して進めるのが難しくなってしまうのも事実です。こうした理由から、SNS運用を取り入れる場合には、人的リソースを十分に割くことができるかも慎重に検討しなくてはなりません。
発信内容によっては逆効果になる可能性がある
せっかくSNSアカウントを作成した場合でも、発信する情報・コンテンツの質が低いと、かえって企業のイメージが損なわれてしまう可能性があります。特にたくさんコンテンツを増やしたいがために、内容の質を犠牲にしてしまうと、ユーザーは求めていない、質の低い情報を大量に見させられることになるため、支持されなくなってしまいます。
例えば、投稿に添付した画像・動画のクオリティが低かった場合、何を表現しているかわからなくなり、他の投稿に埋もれたりスルーされたりするケースもあります。写真の解像度やわかりやすさなどは信頼性にも影響するため、質の高いコンテンツを継続的に発信できる体制づくりから始めましょう。
運用ルールや体制が整っていないとトラブルにつながる
SNS運用を取り入れる場合、事前に運用ルールや体制を整備しておく必要があります。もし運用ルールや体制が十分に整っていない状態で運用を始めてしまうと、トラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。
例えば、複数人がチームとなって1つのSNSアカウントを運用する場合、ある担当者は丁寧な言葉遣いで情報発信しているのに、もう1人の担当者はフランクな言葉遣いで、個人的な感想を述べるばかりの投稿を繰り返していると、フォロワーは混乱してしまいます。こうしたトーン・内容のズレはユーザーに混乱を与えるだけでなく、ブランディングにも悪影響を及ぼします。ブランディングや企業の信頼感を構築させるためにも、前もって運用ルールや体制を整備することが大切です。
SNS単体では成果につながりにくいケースもある
マーケティング戦略としてSNS運用に取り組む企業も多いですが、SNS単体だけを運用していてもコンバージョンにつながらない場合もあります。SNSは1つの投稿で伝えられる情報がWebサイトよりも少ないため、ユーザーが比較・検討をしたくても情報不足によって選ばれない可能性があります。そのため、しっかりと売上につなげていくためには、SNSを導線として捉え、WebサイトやLP(ランディングページ)などに誘導することが重要です。
特にLPはSNSで関心を持った商品・サービスについてダイレクトに情報を伝えることができ、目的とする行動を取ってもらいやすくなります。あくまでSNS運用は施策の1つであり、いくつかの施策と組み合わせることで効果の最大化につながることを認識した上で、取り入れるか検討してみましょう。
SNS運用のメリットと注意点を正しく理解し、自社に合った活用をしよう
SNS運用は、認知拡大やファンの獲得、購買行動の後押しといった可能性を秘めていますが、炎上リスクや継続的な工数、成果が出るまでの時間など、注意すべき点も少なくありません。だからこそ、メリットとリスクの両面を正しく理解し、自社の目的・ターゲット・体制に合った戦略設計を行うことが、成果につながります。
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